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2026-10-28 08:49:00

「得意」を未来につなげる

子どもを見ていると、 つい苦手なことに目が向きます。 座っていられない。 字を書くのが苦手。 会話が続かない。 集団が苦手。 でも、 その子には必ず得意なこともあります。 絵が好き。 電車のことなら何時間でも話せる。 細かい作業が得意。 人の顔をよく覚える。 誰かを笑わせるのが上手。 そうした得意なことは、 その子の未来につながる大切な力です。 苦手を減らすことだけでなく、 「この子の好きなことは何だろう」 「何をしている時に生き生きしているだろう」 と考える。 そこから、 将来の仕事や役割につながることもあります。 支援とは、 苦手を直すことだけではありません。 本人の中にある可能性を見つけること。 そして、 それを未来につなげていくことです。
2026-10-27 08:48:00

できることを増やすだけではない

支援というと、 「できることを増やすこと」 と思われがちです。 もちろん、 できることが増えるのは嬉しいことです。 でも、 何でも一人でできるようになることだけが、 未来につながるわけではありません。 助けてほしいと言えること。 分からないと伝えられること。 嫌だと伝えられること。 誰かに頼ること。 これも大切な力です。 大人になっても、 すべてのことを一人でできる人はいません。 誰かに聞いたり、 助けてもらったりしながら暮らしています。 だから子どもの頃から、 「困った時は助けてもらっていい」 という経験を積んでほしいと思います。 自立とは、 何でも一人でやることではありません。 必要な時に、 必要な人とつながれること。 それも、 とても大切な力です。
2026-10-26 23:48:00

今日だけを見る仕事ではない

子どもと関わる時、 私たちは「今日楽しかった」で終わる支援だけを考えているわけではありません。 その子が数年後、 どんな生活をしているだろう。 学校ではどう過ごしているだろう。 友達とどんな関係を築くだろう。 大人になった時、 どんなふうに暮らしていくだろう。 少し先の未来を考えながら、 今日の支援を考えます。 だから、 何でも代わりにやるのではなく、 少しずつ自分でできることを増やす。 自分で選ぶ経験をつくる。 困った時に、 助けを求められるようにする。 今は小さなことに見えても、 それが将来の大きな力になるかもしれません。 障害福祉の仕事は、 今日を支える仕事でありながら、 未来をつくる仕事でもあります。
2026-10-24 23:44:00

お父さんも、少しずつ父親になっていきます

最初から、子育てが上手なお父さんはいません。 子どもが生まれた瞬間から、 どう声をかければいいのか。 どう遊べばいいのか。 困った時にどう支えればいいのか。 全部が分かるわけではありません。 まして、子どもに発達の課題があると分かった時、これまで思い描いていた子育てと少し違う現実に、戸惑うお父さんもいると思います。 「何をしたらいいんだろう」 「どう関わればいいんだろう」 そんな気持ちをうまく言葉にできないまま、少し距離を取ってしまうこともあるのかもしれません。 その姿をそばで見ているお母さんは、 「私はこんなにやっているのに」 と思うことがあるでしょう。 調べる。 相談する。 療育へ連れて行く。 学校や園と話す。 家でも子どもの様子を見ながら、毎日いろいろなことを考えます。 そんなお母さんから見れば、お父さんの戸惑いを 「仕方ないよね」 だけで受け止めることなんて、簡単ではありません。 私は、その気持ちも大切にしたいと思っています。 お母さんがずっと待ち続ければいい、 という話ではありません。 でも、人は知識だけで親になっていくわけではないのだと思います。 子どもと一緒に過ごす。 遊ぶ。 外へ出かける。 失敗する。 うまくいかなくて困る。 そして、ふと一緒に笑う。 そんな時間の積み重ねの中で、初めて分かってくることがあります。 「この子は、これが好きなんだ」 「この声のかけ方なら安心するんだ」 「こんなことで笑うんだ」 「これは苦手なんだな」 本やインターネットで得た知識とは違う、その子自身のことが見えてきます。 最初は、 「発達に課題がある子」 「障害がある子」 という言葉の方が大きく見えてしまうことがあります。 どうなるんだろう。 何ができるんだろう。 将来は大丈夫だろうか。 そんな心配が先に立つこともあるでしょう。 でも、一緒に過ごす時間が増えていくと、少しずつ見え方が変わっていくことがあります。 「発達に課題がある子」ではなく、電車が大好きな子。 お父さんの変な顔で笑う子。 眠くなると甘えてくる子。 お気に入りの遊びを何度も繰り返す子。 そんな、たった一人の「うちの子」が見えてくる。 私は、この変化はとても大きいと思っています。 支援の仕事をしていると、お父さんの変化を見ることがあります。 最初はお母さんの少し後ろにいた方が、少しずつ話をするようになる。 療育の様子を聞くようになる。 子どもの好きなものを知るようになる。 「家ではこうなんです」 と自分から話してくれるようになる。 その変化は、急に起きるわけではありません。 ほんの少しずつです。 でも、 「あ、このお父さん、子どものことを前よりよく見ているな」 と感じる瞬間があります。 お父さん自身も、子どもと一緒に成長しているのだと思います。 親になることは、子どもが生まれた日に完成するものではないのかもしれません。 お母さんも。 お父さんも。 子どもに教えてもらいながら、 迷いながら、 失敗しながら、 少しずつ親になっていく。 その歩みの速さは、同じとは限りません。 お母さんの方が先に状況を受け止めることもあります。 お父さんが、少し後から追いついてくることもあります。 逆の場合もあるでしょう。 大切なのは、 同じ速さで歩くことではなく、少しずつでも、同じ方向を向けることなのだと思います。 ただし、 「お父さんには時間が必要だから」 という言葉で、お母さんの負担をそのままにしてはいけません。 お母さんにも、休む時間が必要です。 一緒に考えてくれる人が必要です。 子育てを分け合うことも必要です。 お父さんが父親になっていく過程を大切にすることと、 お母さんが一人で頑張らないこと。 この二つは、どちらも大切です。 だから、少しずつでも関わってみる。 子どもと二人で過ごしてみる。 療育の話を聞いてみる。 学校のことを一緒に考えてみる。 そんな小さな一歩が、お父さん自身の「父親になる時間」にもつながっていくのだと思います。 子どものことが、すぐに分かる人。 少し考える時間が必要な人。 一度離れてから、もう一度近づいてくる人。 同じ家族の中でも、受け止め方は違います。 だから、 「どうして同じように考えてくれないの?」 と思う日があってもいい。 そして同時に、 「この人も、この人なりの途中にいるのかな」 と思える日があってもいいのだと思います。 今日、ひとつだけ。 最初から、子育てが上手なお父さんはいません。 子どもと過ごして、 戸惑って、 失敗して、 笑って。 その時間の中で、お父さんも少しずつ父親になっていきます。 お母さんと同じ速さでなくてもいい。 でも、お母さんだけを先に歩かせ続けない。 少し遅れて歩き始める人がいても、やがて同じ方向へ向かえたらいい。 家族には、それぞれの時間があります。 そして、家族もまた、少しずつ家族になっていくのだと思います。 今日、ひとつだけ。 お父さんも、少しずつ父親になっていきます。 中里りか 特定非営利活動法人エヌ.かんぱにぃ
2026-10-23 10:00:00

昨日の自分より、少しだけ

成長というと、 資格を取ることや、 役職が上がることを思い浮かべるかもしれません。 もちろん、 それも大切な成長です。 でも支援の仕事には、 もっと小さな成長があります。 昨日より少し待てた。 昨日より相手の話を聞けた。 昨日より早く変化に気づけた。 昨日より落ち着いて対応できた。 そんな小さな変化も、 立派な成長です。 毎日仕事をしていると、 自分の変化には気づきにくいものです。 でも、 数年前の自分を振り返ると、 「あの頃とは少し違うな」 と思えることがあります。 人の成長を支える仕事をしながら、 自分自身も少しずつ育っていく。 それが、 障害福祉の仕事の大きな魅力の一つだと思います。
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