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2026-10-05 08:00:00

支援するのは、本人だけではない

障害福祉の仕事では、 本人への支援に目が向きがちです。 でも、 その人のそばには家族がいます。 子育てに悩んできたお父さんやお母さん。 これからの暮らしを心配している家族。 何が正解なのか分からないまま、 毎日頑張っている人もいます。 だから私たちは、 本人だけではなく、 家族の声にも耳を傾けます。 「最近どうですか」 その一言から、 初めて話してくださることもあります。 不安。 迷い。 疲れ。 そして、 嬉しかったこと。 家族が安心できることは、 本人の安心にもつながります。 私たちは、 家族に何かを教える立場ではありません。 一緒に考える立場です。 同じ人を大切に思う仲間として、 一緒に歩いていく。 それも障害福祉の大切な仕事です。
2026-10-03 20:25:00

何も言わないお父さんも、考えているのかもしれません。

子どものことを一生懸命考えている時、隣にいるお父さんが何も言わないと、 「どうして何も言ってくれないの?」 と思うことがあります。 学校のこと。 療育のこと。 発達のこと。 これからのこと。 調べるのも、相談するのも、予定を調整するのも、いつも自分。 そんな日が続くと、 「私ばかり考えている」 「この子のこと、本当に心配じゃないの?」 そんな気持ちになることもあると思います。 私は、その気持ちを無理に打ち消さなくていいと思っています。 だって実際に、動いている人が疲れるのは当然です。 考え続けている人が、 「少しは一緒に考えてほしい」 と思うのも当然です。 でも、今日はほんの少しだけ、別の見方も置いてみたいと思います。 何も言わないことと、何も考えていないことは、本当に同じでしょうか。 もしかすると、お父さんも何を言えばいいのか分からないのかもしれません。 心配しているけれど、どう言葉にしたらいいのか分からない。 子どものことを分かりたいけれど、どう近づいたらいいのか分からない。 自分が何か言うことで、かえってお母さんを怒らせてしまうのではないか。 間違ったことを言ってしまうのではないか。そんなふうに考えて、黙ってしまう人もいるのかもしれません。 私たちは、言葉にしてくれる人の気持ちは分かりやすいです。 「心配だ」 「つらい」 「どうしたらいいか分からない」 そう言ってもらえれば、 「ああ、この人も考えているんだ」 と分かります。 でも、気持ちを言葉にすることが得意な人ばかりではありません。 考えているけれど、言葉になるまで時間がかかる人もいます。 何かしたいけれど、何をしたらいいか分からず立ち止まっている人もいます。 少し不器用なまま、子どものことを見ているお父さんもいるのではないでしょうか。 だからといって、 「お父さんにも事情があるのだから、お母さんが我慢しましょう」 という話ではありません。 ここは、とても大切なところです。 お父さんの気持ちを想像することと、お母さんが全部を背負うことは別です。 お母さん一人が、調べて、相談して、決めて、動いて、そして相手の気持ちまで理解してあげなければならない。 それでは、あまりにも大変です。 「私も疲れている」 「一緒に考えてほしい」 「これだけはお願いしたい」 そう伝えていいのだと思います。 家族だからといって、何も言わなくても分かり合えるわけではありません。 家族だからこそ、言葉にしなければ伝わらないこともあります。 子どもの発達について考えていると、お父さんとお母さんの温度差を感じることがあります。 でも、温度が違うことと、 子どもを大切に思っていないことは、必ずしも同じではありません。 心配の仕方も違う。 表し方も違う。 行動に移すまでの時間も違う。 家族であっても、一人ひとり違う人間です。 だから、ぴったり同じ気持ちになることを目指すよりも、少しずつお互いの見えているものを伝え合っていく。 その方が、家族として一緒に歩いていくことにつながるのかもしれません。 そして私は、支援する側にもできることがあると思っています。 お母さんだけから話を聞くのではなく、お父さんにも、 「どう思っていますか」 と聞いてみる。 すぐに答えが返ってこなくても、待ってみる。 普段あまり話さない方が、ぽつりと、 「実は心配しているんです」 と話してくださることがあります。 その一言を聞いて、お母さんが少し驚くこともあります。 「そんなふうに思っていたんだ」 そうやって、家族の中で初めて知る気持ちもあります。 支援は、子どもだけを見るものではありません。 家族の中にある、まだ言葉になっていない思いをつなぐことも、大切な役割なのだと思います。 今日、ひとつだけ。 「どうして何も言ってくれないの?」 と思った時、 すぐに答えを出さなくてもいいのかもしれません。 「何も考えていない」 と決めつける前に、ほんの少しだけ、 「この人にも、まだ言葉になっていない気持ちがあるのかな」 と想像してみる。 そして、お母さんも一人で抱え込まない。 「一緒に考えてほしい」 と伝えてみる。 家族は、最初から分かり合えている人たちではなく、 少しずつ分かり合っていく人たちなのかもしれません。 黙っている人にも、見えないところで考えていることがある。 そして、頑張っている人も、一人で全部を背負わなくていい。 そんなふうに、少しだけ相手の見え方が変わる日があってもいいのではないでしょうか。 今日、ひとつだけ。 何も言わない人にも、言葉になっていない気持ちがあるのかもしれません。 中里りか 特定非営利活動法人エヌ.かんぱにぃ
2026-10-02 08:00:00

「一緒に喜べる仲間」がいる

支援の仕事をしていて、 嬉しい瞬間があります。 そして、その嬉しさを、 一緒に喜べる仲間がいることも大きな幸せです。 「今日、自分から言えたんですよ」 「初めて最後までできました」 「お母さんがすごく喜んでいました」 そんな報告をすると、 周りの職員まで笑顔になる。 自分が直接関わっていなくても、 「よかったね」 と喜んでくれる。 それがチームです。 障害福祉の仕事は、 簡単なことばかりではありません。 悩む日もあります。 疲れる日もあります。 だからこそ、 うまくいった時の喜びを、 みんなで分け合うことが大切です。 一人で喜ぶより、 誰かと喜ぶ方が嬉しい。 そして、 「また頑張ろう」 と思える。 仕事の楽しさは、 仕事内容だけで決まるものではないのかもしれません。 誰と働くか。 誰と悩み、 誰と笑うか。 それも、この仕事を続けたくなる大きな理由です。
2026-10-01 08:00:00

意見が違っても、同じ方向を向く

チームで働いていると、 意見が合わないこともあります。 「もう少し本人に任せた方がいい」 「いや、今はまだ手伝った方がいい」 「今日は休ませた方がいい」 「少し挑戦してみてもいいのでは」 どちらも、 本人のことを考えているからこその意見です。 だからこそ、 大切なのは相手を否定しないこと。 「なぜそう思ったの?」 と聞いてみることです。 話してみると、 自分には見えていなかった情報があったりします。 そして最後に戻る場所は一つです。 「本人にとってどうか」 そこを忘れなければ、 意見が違ってもチームは崩れません。 むしろ、 違う意見があるからこそ、 よりよい方法に近づけることがあります。 仲が良いだけが、 良いチームではありません。 意見を言い合えて、 それでも同じ方向を向ける。 そんなチームは強いと思います。
2026-09-30 08:00:00

「助けて」と言えるチームは強い

仕事をしていると、 どうしても一人で抱え込みたくなる時があります。 「自分で何とかしなければ」 「迷惑をかけたくない」 そう思う人ほど、 頑張りすぎてしまいます。 でも障害福祉の現場では、 一人で抱えることの方が危険な場合があります。 困った時に、 「ちょっと相談していいですか」 と言えること。 判断に迷った時に、 「一緒に考えてください」 と言えること。 それは弱さではありません。 チームで支援するための大切な力です。 そして、 誰かが「助けて」と言った時に、 「いいよ」 と自然に言える職場でありたいと思います。 支援する人が追い詰められていたら、 良い支援は続きません。 誰か一人が頑張り続けるのではなく、 みんなで支える。 利用者さんを支えるチームであると同時に、 職員同士も支え合うチームであること。 それが、 長く良い支援を続けるために必要なことだと思っています。
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